歯科口腔外科


顎関節治療

顎関節

顎関節

顎関節症とは、「顎が痛い」「口を大きく開けられない」「顎が疲れる」「口を大きく開けると音がする」などの症状があります。他には顔面や肩の痛み、頭痛などの症状もあり、直接顎の関節に異常を訴えない場合もあります。

当院での治療法を以下で詳しくお知らせいたします。

スプリント療法

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マウスピース

スプリント療法は就寝中にマウスピースを装着することで、顎関節の変化を起こさせて歯軋りや食いしばりを改善したり、歯軋りや食いしばりの負担を分散・軽減することで顎関節症の症状を軽減する治療です。歯をプラスチック製のプロテクターでおおうことで、顎の関節や筋肉の負担を軽くしていきます。

歯接触型
スプリント
前歯のみが接触するマウスピースです。
開口反射が誘発させ、口を開く筋肉の活性化と口を閉じる筋肉の緊張を緩和する効果があります。
全歯列接触型
スプリント
上下の全歯列を均等に接触させるためのマウスピースです。
咬合接触の異常や咬み合せ異常の問題をマウスピースが吸収することで、一部の歯の過度な接触がなくなり下顎の安定が得られます。神経筋機構が円滑になるため咀嚼筋などの筋肉の緊張が解け、顎関節症の症状を緩和してくれます。
前方整位型
スプリント
上顎または下顎の全歯列に装着するマウスピースです。
関節円板が前方に移動し、顎関節に異音がある場合に症状の緩和を目的として装着したします。
ピボット型
スプリント
奥歯のみが接触(咬み合う)する上顎または下顎の全歯列に装着するマウスピースです。
顎関節の疼痛による開口障害を改善する場合などに装着いたします。

リハビリテーション療法

顎関節症のリハビリテーション療法は、改善効果が大きいことから、患者様ご自身が自宅や職場でおこなうリハビリトレーニングが主体となりつつあります。当院では、関節可動化訓練筋訓練ガム咀嚼訓練など、患者様の症状に合ったトレーニング法を分かりやすくご説明しております。

関節可動化訓練 関節に問題があって口があかない時におこないます。
筋訓練 筋肉に問題がある時におこないます。

  • 筋伸展訓練 - 硬くなった筋肉をストレッチする
  • 筋負荷訓練 - 筋肉を強化して疲れにくくします
ガム咀嚼訓練 治療の後期に物を噛む時の痛みが残る場合におこないます。

TCH(上下歯列接触癖)コントロールへの指導

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TCHとは、”Tooth Contacting Habit”(上下歯列接触癖)の略で、上下歯列を持続的に接触させることです。
上下歯列接触癖と聞くと「歯のかみ締め」や「歯を食いしばる」を思い浮かべる方が多いと思いますが、実際にはグッと強い力で歯をかみ締めたり食いしばったりし なくても、上下の歯が接触する程度で筋の緊張・疲労が生じることから、TCHという名称が考えられました。

上下の歯は特に何もしていない時は接触しておらず、離れています。会話や食事をする際に接触する時間を含めても、接触しているのは1日20分程度が正常だと言われています。
上下の歯の接触時間が長くなると、筋肉の緊張や疲労、顎関節への負担が増え、起床時症状(顎の疲労感,歯の違和感,口が開きにくいなど)や顎関節症、様々な不定愁訴に関わっている可能性が考えられています。

現在、歯ぎしり対策としては主に、マウスピースの装着や咬合調整が行われていますが、いずれも歯ぎりしを止めることができる根拠は無く、場合によっては後戻りできない問題が発生するリスクもあります。

このように決定的な対策が無い歯ぎしりでしたが、日中のTCHを軽減させることで夜間の歯ぎしりも軽減され、顎関節症や様々な不定愁訴が軽減する可能性が考えられています。

TCHの是正は器具を装着したり、歯を削ったりする必要が無いので、まず始めてみてはいかがでしょうか?